図解 バフェットの投資術を学んだ結果（要約）
「お金持ちになりたいなら、バフェットに聞け」。そんな言葉があるかどうかは分かりませんが、投資の世界に少しでも触れたことがある方なら「ウォーレン・バフェット」の名前を聞いたことがあるはずです。
僕も投資を始めたばかりのころ、「バフェットが正解らしい」と聞いて、この『図解 バフェットの投資術』（ロバート・G・ハグストローム著）を手に取りました。正直、最初は「難しそう…」と思ったのですが、図解付きのこの本は想像以上に読みやすく、高校生でも理解できるレベルの内容でまとまっています。
今回は、この本を読んで僕が実際に学んだこと・感じたことを、できるだけやさしく、そして具体的にまとめてみました。
「バフェット流」は投資の常識をひっくり返す
本書を通してまず驚いたのは、「投資とは値上がりを狙うもの」という僕の思い込みが、いかに浅はかだったかということです。
バフェットは、株を“ビジネスの一部”として見る。つまり、チャートの上下を気にして売買するのではなく、「この会社の価値は将来的にも高いだろう」と思える企業に長期的にお金を預ける、という考え方です。
僕はこれまで「短期間で2倍になる株」を探していましたが、バフェットは「20年間持ち続けられる株」しか買わない。もう、根本的に見てる時間軸が違うんです。
バフェットが大切にしている3つの視点
本書では、バフェットが重視する以下の3つの投資判断軸が詳しく解説されています。
1：ビジネスの質
2：経営者の質
3：財務の健全性
このうち、高校生にもわかりやすいのは「1：ビジネスの質」でしょう。
たとえば、バフェットは「シンプルで、誰にでも理解できるビジネス」を好みます。マクドナルド、コカ・コーラ、ジレットなど、説明されなくても何をしている会社か分かる企業ばかりです。
この視点を知った瞬間、僕の頭の中の「ハイテク株」信仰が崩れました。「分からないものに投資しない」というバフェットの姿勢は、初心者にとっても非常に大事な教訓です。
「割安かどうか」は未来の利益から判断する
僕が一番感動したのは、バフェットの「企業価値の見方」でした。
彼は企業の価値を、将来その会社が生み出すであろう利益を、現在価値に割り引いて算出する。これは「割引現在価値法（DCF）」という考え方で、数字に強い人にはなじみ深いかもしれませんが、僕にとってはかなり衝撃的でした。
なぜなら、株価はその瞬間の値段ですが、バフェットが見ているのは「これから生まれる価値」だからです。
例えるなら、100円のりんごを買うときに、「このりんごは3回に分けて食べられるから、実質1個33円だな」みたいな話です。ちょっと変ですけど、そんな“未来の価値”を現在の価格でどう判断するかが、バフェットの投資術の核心にあります。
成長よりも「持続性」
「これから成長する企業に投資すべき」と思いがちですが、バフェットはむしろ「ずっと安定して利益を出し続ける企業」に注目しています。
このあたり、ちょっと地味に見えるんです。でも逆に言えば、「変化しすぎない会社」が好きなんです。
だからこそ、飲料メーカー、日用品、保険、食品会社のような、地道だけど需要が安定している業種を重視している。
派手ではないけど、確実に利益を生み出す。そういう企業こそ、長期投資にはふさわしいと僕も思うようになりました。
投資とは「自分の中の合理性を育てる旅」
バフェットの投資術を学んで感じたのは、結局「自分との勝負なんだな」ということです。
目の前の株価が下がると不安になるし、SNSで話題の銘柄に飛びつきたくなる。でも、バフェットはそんな感情を「冷静な合理性」で制御している。
本書では、「感情に流されないための考え方」も丁寧に解説されていて、読みながら何度も「うわ、自分これやってたわ…」と反省しました。
特に印象的だったのは、「市場は短期的には人気投票、長期的には価値の計量機」という言葉。目の前のノイズに振り回されず、「本質を見る」ことの大切さをこの本から学びました。
まとめ：バフェット流を知ることは、自分の頭で考える訓練
『図解 バフェットの投資術』は、投資テクニックの本というより、「どうやって物事を見て、どう判断するか」の本です。
高校生でも読めるくらい分かりやすく、それでいて一生使える考え方が詰まっています。
この本を読んだあと、僕は「バフェットになる」ことはできなくても、「バフェット的に考える」ことはできるかもしれない、と思うようになりました。
投資だけでなく、進路やキャリア、人生の選択にも役立つ“思考のツール”として、かなりおすすめの一冊です。
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